環境は人を変える力があります。
前回紹介した人間関係もその環境の一つで周りにどんな人がいるかで私たちの人生は変わってきます。
そしてもう一つが今回紹介する自然を取り入れるということです。
現代は高度な文明化によって自然が次々と失っていると同時に人類に様々な不調がみられるようになりました。
これは人が自然と触れ合うことが少なくなったからのようです。
今回は環境で人を変えることができる自然の取り入れる方を紹介します。
それではみていきましょう。
人は環境に影響を受ける グーグルの実験
2016年、グーグルのニューヨークオフィスで、ある実験が行われました。
研究チームは、チョコやナッツを自由に食べられるスナック置き場を起点に、2カ所にドリンクバーを設置。
ひとつはスナック置き場から1.8メートルの位置、もうひとつはスナック置き場から5.5メートルの位置です。
その後、約400人の従業員の動きを記録したところ、ドリンクバーの位置によって明確な行動の違いが現れました。
スナック置き場に近いドリンクバーを使ったものは、遠いドリンクバーを使った者に比べて、お菓子を食べる量が69%も高かったのです。
研究チームの計算では、体重81キロの男性が1日3回ずつドリンクを飲んだ場合は、1年で体脂肪が1.1キロほど増える計算になります。
ほんの数メートルの差が無意識の食べ過ぎをもたらし、長期的には大きな肥満につながるかもしれない、というわけです。
ほかにも、グーグルは似たような実験をたくさんおこなっています。
サラダバーを社員食堂の入り口に置いて野菜の摂取量を確かめたり、デザートの食器を小皿に変えたら食べ過ぎが減るかを試したりしています。
なぜグーグルはこのような実験を何度もくりかえしているのでしょうか?
従業員の健康に気を使っているのはもちろんですが、さらに奥底にある答えは、彼らが「環境」の力を信じているからです。
グーグルの行動経済学部門のクリステン・バーマン氏は次のように書いています。
「私たち社会科学者は、人々に悪影響をあたえるのではなく、彼らの助けになるように環境を設計していかねばなりません。そうすれば、私たちはより良く長い人生を送ることができるでしょう」
ドリンクバーが近いだけでお菓子を食べ過ぎ、入り口に野菜があるだけで健康的な食事が増える。
これらの現象は、すべて「環境」が私たちに影響力を及ぼしています。
人類は「環境」に弱い生き物なのです。
その環境で一番効果があるのは先程お伝えした日々の生活に自然を取り入れるということです。
それでは日々の生活に自然を取り入れる方法をみていきましょう。
デジタルの自然を増やす
まずデジタルの自然を増やすということです。
スタートとして手軽で効果的なのが「自然音」または「自然画像」です。
川のせせらぎ、木々を吹き抜ける風の音、雄大な森林の映像、波が押し寄せる海の光景など種類はなんでも構いません。
デジタルのデータを使い、スピーカーやモニタ越しに自然との接触回数を増やすことが大切です。
自然が減って自然に飢えた現代の脳には偽物の自然でもかなりのインパクトがあることがわかっています。
アムステルダム自由大学の実験では、60人の学生に複雑な数学の問題を解かせて精神的なストレスを与えた後、半分には緑が豊かな公園の写真を5分だけ見せ、残りには一般的な都市の光景を眺めるように指示。
それから全員の自律神経を計測したところ、公園の写真を見た学生は2倍も副交感神経が活性化し、心拍数も有意に低下していました。
自然の写真を5分ほど眺めるだけでも、かなりのリラックス効果が得られるようです。
また、自然音についても研究が進められています。
2017年にサセックス大学が行った実験では、風の音や虫の音を5分25秒ほど聞いた被験者は、クルマのエンジンやオフィスのざわめきを聞いたときよりも、有意にリラクゼーション反応が起きました。
まずはPCやスマホの壁紙を森や海の風景に変え、通勤電車の中では風や海の音を聞くのが、自然を取り入れるはじめの一歩になります。
観葉植物
自然の写真や自然音の次は「観葉植物」を取り入れましょう。
観葉植物置くだけで
- ストレスが低くなる
- 病気で会社を休む回数が少なくなる
- 仕事の生産性があがる
- 肌荒れが減る
- 幸福度があがる
- 集中力があがる
ということが実験で出ています。置くだけでこの効果はすごいですね。
観葉植物の種類はなんでも良く、オススメは
ポトスが週に1度の水やりで十分なのでオススメです。
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観葉植物は天然の空気清浄機にもなるのでシックハウスの対策にも使えます。
観葉植物の清浄効果を高めるには、およそ10平方メートルごとに直径15〜20センチの鉢植えを1個置くのがベストなのでよかったら置いてみてください。
公園の活用
3つ目は公園の活用です。
公園で週に1回30分ほどゆっくりするだけで
- 鬱病の発症リスクが37%下がる
- 高血圧の症状が改善される
という結果がてでいます。
公園に行けば行くほど心と体は改善していくようです。
そして自然の多い公園には腸内フローラの改善にも効果があります。
私たちがする呼吸によって大気中の微生物が体内に入りその微生物が腸に向かい、免疫システムに影響をあたえてくれます。
公園は科学的に正しいパワースポットと言われています。
アウトドア
最後はアウトドアです。
キャンプ、釣り、山登り、トレッキングなど自然と触れ合うことを増やすほど、体内の炎症は鎮まっていきます。
自分のライフスタイルを崩さない範囲で、自然との接触レベルを最大化していきましょう。
極端な例として、オランダで行われた実験があります。
研究チームは、22〜67歳の男女55人を夏のピレネー山脈に送り届け、10日ぶっ続けでアウトドア生活をしてもらいました。
飲料は自然のオアシスからくんだ水だけを使い、給水のために水場まで毎日14キロを徒歩。
食料のチキンや魚は生きたまま配給され、被験者は自分で動物をさばいて食べねばなりません。
夜は地べたで寝るように指示され、みんな平均で7〜8時間の睡眠を取ったようです。
その結果、10日後の身体検査では平均で体重が5%減り、インスリン抵抗性は55%改善、善玉と悪玉のコレステロール比率は19.3%ほど良くなっていました。
10日間でこの改善はすごい結果だと思います。
ここまでの生活をしろというのは無理があるので3泊4日のアウトドアでも成果がでます。
なので年に3〜4回、贅沢を言えば月に1回のペースで3〜5日ほど自然の中で暮らす時間を作れば、感情システムのメンテナンスになります。
それだけでも、あなたのパフォーマンスは、最大まで引き出されることができます。
外で遊ぶ習慣をつけてみましょう。
自然を活用して健康になろう
今回は環境は人を変える力があるを紹介しました。
最後にまとめます。
- グーグルは環境の力に注目し、社員の生産性を上げるために様々な実験をしている
- 環境を変化さす上で一番効果があるのが自然を取り入れること
- 自然の画像と自然音を聞くのが自然を取り入れるための第一歩
- 観葉植物を置くだけで日々のパフォーマンスが向上する
- アウトドアを取り入れて、できれば年に3〜4回自然の中で暮らす習慣をつけてみよう。その習慣でパフォーマンスが最大化される
です。
私も毎日忙しくなかなか空く時間はないのですが、休みの日は時間を作り自然の多い公園に行って読者やウォーキングをするようにしています。
公園の読書やウォーキングは集中できてとても快適です。
皆さんのできることからやってみてください。
次回は健康になるためのストレス対策を紹介します。次回もお楽しみに!